米作り

自然環境と景観を守り、持続可能な米作り私たちみんなの体に、そして環境にやさしい米づくりをモットーとし、米づくりを専門に行っています。今も昔も、生活者の「糧」となる米(食糧)を作っていることに変わりはないのですが、米農家をとりまく状況は、大きく変化しました。この苦しい状況を乗り越え、次世代へとつなげていくために、次のような方法で環境にやさしい米作りを実践し、また、コスト削減に努めています。体に、そして環境にやさしい米づくりを実践し、地域の環境を守ることで、恩返しをしてまいりたいと思っています。

農薬・化学肥料を使わない農法~アイガモ農法~

お米を有機栽培すると同時に、アイガモを飼育する農法です。アイガモが雑草や害虫を食べてくれるので、除草剤や殺虫剤などの農薬を使わずに済みます。また、アイガモの糞がそのまま肥料となります。稲刈り時に、稲ワラを細断して田んぼに戻しますが、土作りのため、さらに米ヌカなどを活用し、有機質を投入しています。

耕さず、農薬・化学肥料を使わない農法~冬みず田んぼ~

冬の間も田んぼに水を張ることにより、生きものの活動によってトロトロの天然堆肥層(トロトロ層)ができるため、化学肥料を用いる必要がありません。トロトロ層には抑草効果もあり、除草剤も使いません。雑草が生えた場合は、手作業と機械で草取りをしています。水を張ることにより、冬の間も水田の水浄化機能が維持され、また、生物多様性の向上にも効果が現れています。また、トラクターで耕さず、前年の稲株を残したまま、トロトロ層に田植えをするため、トラクター耕起に伴うCO2排出が削減できます。

適量施肥で、収量よりも品質を!

以前は、米を少しでも多くとるために、稲を大きくする目的で化学肥料を施肥していました。しかし、そうすると稲が倒伏するリスクが高くなり、また倒伏してしまうと米の品質に影響を及ぼします。今は、収量よりも品質を重視し、大きくすることよりも、倒れない稲を育て、おいしいお米にするために、生育状況に応じて適量施肥するようにしております。その結果、近年の化学肥料の施肥量は、最大時に比べ半分以下となりました。また、”側条施肥”と言い、田植えと同時に苗周辺に効率よく施肥する方法を用いており、全面に撒布する場合に比べ、量は2割ほど少なくても、同様の施肥効果を得ています。

温湯処理による種籾の消毒

種籾は、殺菌剤を使わず、温湯処理によって消毒しています。古くからの技術ですが、これまで特に病気などが出たことはありません。

CO2排出量削減!~エコトラクター~

環境規制に対応した、地球にやさしい新次元ディーゼルエンジンを搭載し、強いけん引力を備えたクローラトラクターを使用しています。耕起はスタブルカルチ(けん引式作業機)で行っています。

常温除湿乾燥によるお米の乾燥

火力(熱風)を使わず乾いた空気を送り、限りなく自然に近い乾燥方法です。自然にもお米にもやさしい高品質な乾燥方法で、米粒に亀裂が入ることなく、脂質、デンプンの変質も招かないおいしいお米になります。